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第18回 コロナ禍における部活動のあり方

 コロナ禍の2020年8月、私は医学部体育会バドミントン部主将となった。すでに2020年の東医体や、リーグ戦など各種対抗試合は軒並み中止が決定していた中での主将交代であった。

病院実習を行っている上級生は長期休暇期間しか部活に参加できず、度重なる緊急事態宣言発令により、現役部員も練習を満足にできない状態がずっと続いていた。医学部体育会は今後どうなってしまうのか。部活動のあり方を考える日々が続いた。

 医学部体育会に所属することの意義は何か。日々練習を重ねその競技を極めたいから、医学部体育会に所属することで縦や横の繋がりを大事にしたいから、研究や学業と両立しつつ適度に運動をしたいから、理由は人それぞれである。しかし大会や練習がなくなれば、部員たちの競技へのモチベーションが下がるのは当然のことであり、「部」としてのつながりや団結力も同時に失われていることをひしひしと感じていた。部のつながりを維持するために定期的なミーティングやオンライントレーニング等、スクリーンを通しての活動を行ってきたが、どうも手応えがなかった

 部を作り上げているのは、部という組織ではなく、部員一人ひとりである。ミーティングやオンライントレーニングでは、とりあえず皆で集まることに意義を見出していたが、それは間違っていた。大事なのは部活を作り上げている部員一人ひとりが何を思い考えているのかをしっかりと聞くことである。今部活に対して何を思っているか、競技へのモチベーションはどのくらいあるか。普段寡黙な部員も一対一で喋ってみると、さまざまなことを考えていた。これに今まで気づけなかった私は、主将としてまだ未熟だった。

 部活動の見え方や考え方は学年によってもきっと違う。医学部体育会は部員に驚くほど多様性がある。それでも同じ部活に所属する者同士、学年関係なくなんでも言い合える、そんな部活がコロナ禍でも一致団結できる部活ではないだろうか。すでに主将は下の代に交代しているが、彼らには是非、そんな部活を目指してほしい。 (4年 山本樹)






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