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第26回 進歩するということ

 『大凡世間の事物、進まざる者は必ず退き、退かざる者は必ず進む。進まず退かずして潴滞する者はあるべからざるの理なり。』これは、福澤諭吉先生の『学問のすすめ』第5編に出てくる言葉である。世の中に停滞している者はいない。進歩しない者は必ず退歩し、退歩しない者は必ず進歩する、という意味である。

 新型コロナウイルスの感染拡大により2020年度から授業が全面的にオンラインで行われ、楽しみにしていた信濃町でのキャンパスライフ、会合や部活動への参加、旅行などができない状況が長いこと続いた。慶應義塾大学に限らずほとんどの学校で対面授業がなくなり、学生生活を満喫できない、いわゆる「コロナ世代」の私たちは世間から同情されることも多かった。しかし私は、止まっているかのように思われたコロナ禍での時間を自身が成長する『チャンス』に変えようと思った。


 昨年9月、私は椿山荘で開かれた2021ミスジャパン日本大会のステージに立っていた。地方大会や1次審査はYouTubeを通して行われ、初めてのことばかりで戸惑いながらも、挑戦することを諦めず、日本大会出場への切符を手にした。医学部の授業と両立しながら大会に挑むことは容易ではなかったが、新たな分野でコンテスタントと互いに高め合い頂点を目指したことは自分の視野を広げるきっかけとなった。

 ふと周りを見渡すと、私の学年には様々な挑戦をしている仲間がいて日々刺激を受けている。例えば、健康医療ベンチャー大賞で入賞した同期、学生団体の代表、研究に打ち込み学会発表をしている人や全塾体育会で活躍している人、起業家などである。これらの素晴らしい活動をしている仲間も皆、失われた学生生活を嘆きとどまるのではなく社会の変化を行動の原動力にして前に進んでいるのではないかと感じる。


 9月に入り、政府は新型コロナウイルスの感染が急拡大した「第7波」収束を見据え「ウィズコロナ」に移行することを発表した。新たな行動変容が求められるこれからの時代で『進歩』していくために必要な挑戦について考えていきたい。(4年 園田愛莉)


※ウィズコロナ:新型コロナウイルスとの共存を前提に感染対策を講じながら社会経済活動を維持する生活のこと


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やはりここ数年の学生生活とコロナは切っても切り離せない。事実、ここ2年間の教えて!アンバサダーの記事で、コロナの文字が出てこない記事はほとんど無いし、私たちを取り巻く環境に大きな変化が起こっていることを痛感する。 多方面でコロナ「禍」という単語を耳にするが、禍はいつの時代でも起こりうる。慶應医学部の歴史は100年以上も前に遡るが、この長い歴史の中で多くの「禍」を経験し、そしてそれを乗り越えてきた歴