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第22回 医学英語とキープインタッチ

医療界においてもグローバル化が進んでいく中、英語で考え、意見を共有する能力はこれからますます必要不可欠になってきます。しかし、4年生以降は英語の授業がなく、各自で勉強を進めていかなければいけません。そこで大きな力となってくれるのが、慶應医学部の学生が主体となって活動している英語会Keio Medical English Speaking Society(KMESS)という団体です。KMESSでは、毎週土曜日の午前にメンバー数名でzoomにて集まり、ハワイ大学小児科元教授の鈴木先生と、2021年までマウントサイナイ医科大学・緩和ケア/老年科にいらした百武先生とともに、医療関連の題材を選んでディスカッションをしています。

今回はいくつか印象に残ったトピックに関して紹介します。1つは有名な「Hadiza Bawa-Garba医師事件」です。この事件は、ダウン症の6歳の男の子に対して治療が行き届かず、「不必要な死」を招いたという理由から重過失致死罪で有罪判決を受け、医師免許を剥奪された小児科医の事件です。しかし、病院全体のシステムエラーやスタッフ同士のコミュニケーション欠如、医師の過酷な労働環境など、1人のジュニア医師の責任には留まらない数多くの要因が考慮されておらず、この判決は妥当であったのかと皆で討論しました。この小児科医はどのような処罰を受けるべきであったのか、この事件から何を学べるのか、私たちは学生の視点からさまざまな意見を共有し、深く考えました。ほかにも医療倫理の重要なトピックとして、卵子・精子ドナーや出生前診断の倫理、エホバの証人と輸血に関してなど、日々ディスカッションを行っています。また、医療現場における男女間のジェンダーギャップや医師の労働環境など、将来医師になるものとして身近で重要な問題に関しても、海外で働いている医師の見解を交えながら、それぞれの学生が意見を出し合って話を深めています。もちろん医療倫理のみならず、医学知識の確認も行っています。その場合は、鈴木先生に具体的な症例を提示していただいた後に、学生で症状、鑑別疾患、治療について英語で考察しており、楽しく医学を復習できる素晴らしい機会となっています。

このように、実際に海外で多くの経験を積まれた先生方とともに医学の内容を英語のみで話し合える場が設けられていることは、非常に刺激的で意義あることだと思います。これからもKMESSのメンバーとのディスカッションを続け、医学英語とは常にキープインタッチしていきたいです。KMESSは全学年対象なので、興味ある方は是非k.med35ess@gmail.comまでご連絡ください。(5年 フリーマン里奈)



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